国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 バックエンド研究開発部門 人形峠環境技術センター

リアルタイム環境監視システム

国立研究開発法人
日本原子力研究開発機構
バックエンド研究開発部門
人形峠環境技術センター

〒708-0698
岡山県苫田郡鏡野町上齋原1550番地
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用語集

あ行

移動床型連続式イオン交換装置:

    イオン交換樹脂を吸着塔、溶離塔、洗浄塔と順に移動させることで、吸着、溶離、再生が行われる。再生した樹脂は再び吸着塔に送られる。この一連の工程を連続的に行う装置。

イエローケーキ:

    粗精錬によって、ウラン鉱石に含まれる大部分の不純物を除いた「ウラン精鉱」の通称。黄色い粉末であることから、このように呼ばれる。

ウラン濃縮技術:

    ウランに含まれるU-235の割合を天然の含有率である約0.7%から軽水炉で使用する3~5%程度の割合まで高める技術をウラン濃縮技術という。遠心分離法、ガス拡散法などがある。

HFモニタ:

    UF6の漏洩の有無を監視する測定装置。UF6が空気中の水(H2O)と反応するとHFが出来るため、HF濃度を監視することでUF6の漏洩を監視できる。

F値または平衡係数(F valueまたはEquilibrium Factor):

    ラドン濃度に対する平衡等価ラドン濃度の割合。

OP-1:

    Operation Plant Unit 1の略:ウラン濃縮パイロットプラント(現、濃縮工学施設)第1運転単位を示す。

OP-2:

    Operation Plant Unit 2の略:ウラン濃縮パイロットプラント(現、濃縮工学施設)第2運転単位を示す。

か行

回収ウラン(Reprocessed Uranium):

    使用済燃料から再処理によって分離精製して回収したウラン。天然ウランにはU-235が0.7%程度しか含まれていないが、使用済燃料には約1%のU-235が残っており、この点で使用済燃料はウランを回収して濃縮する価値がある資源であるといえる。

化学探鉱:

    岩石・土壌・水・ガス等の化学分析や同位体組成分析によって濃度や組成の異常を検出する探査法。

核拡散防止に関する国際条約:

    核兵器を保有していない国が新たに保有国となることを防止し、原子力平和利用を担保することを目的とした国際条約。1968年6月に国連総会で決議され、1970年3月5日に発効した。その25年後の1995年5月に「条約の無期限延長」が決定された。日本は1970年2月に調印、1976年6月に批准した。

カスケード設備:

    濃縮プラントの中心設備で、遠心分離機をカスケード(滝が流れ落ちる様子の意味)状に多数台配置した設備。

環境保全協定:

    周辺の住民の健康を保護し、生活環境を保全するとともに、良好な自然環境を確保すること等を目的として、地方自治体と締結している協定。原子力機構は法令及びこの協定にもとづいて施設の安全管理を行っている。センターや捨石たい積場周辺の放射線等の監視結果は、自治体が組織した専門家による委員会での審議を経て、毎年公表される。

か行

乾式ウラン製錬:

    酸やアルカリなどの溶液を用いずに、高温下で塩素ガスなどと反応させることで鉱石中のウランを分離する方法。

乾式2段フッ化法:

    転換手法の一つで、UO3を還元したのち、フッ化水素と反応させてUF4を得、さらに、フッ素と反応させてUF6を製造する方法。乾式2段フッ化法は、フッ素の一部を安価なフッ化水素として供給するため、UO3とフッ素を直接反応させる方法(直接フッ化法)に較べて経済的である。

吸収線量(Gy:グレイ):

    放射線によって、空気など、単位質量当たりの物質に与えられるエネルギー。

クリアランス制度:

    私たちの暮らしを支えている原子力発電ですが、いずれは運転を終了する時が訪れます。使命を終えた原子力発電所は安全を確認しつつ解体撤去され、跡地は再利用されることになります。 この解体作業や運転に伴って発生する廃棄物等の中には、「放射性廃棄物として扱う物」以外に、「放射性廃棄物として扱う必要のない物」も含まれています。 一般に、放射性物質の放射能濃度が極めて低く人の健康への影響が無視できることから、放射性物質として扱わないことを「クリアランス」といい、その基準を「クリアランスレベル」といいます。 「クリアランス制度」とは、原子力発電所の解体などで発生する資材等のうち、放射能濃度が極めて低いものは、法定された国の認可・確認を経て、普通の産業廃棄物として再利用、または処分することができるようにするための制度です。 参考:原子力規制委員会より、「クリアランス制度」(リンク) リンク先→http://www.nsr.go.jp/archive/nisa/genshiryoku/haiki/kuri.html

クリアランスレベル:

    「放射性廃棄物として扱う物」と「放射性廃棄物として扱う必要のない物」を区分する放射能レベルをクリアランスレベルとし、人の健康への影響が1年間あたり0.01ミリシーベルトを超えないよう定められています。クリアランスレベル以下の物は、普通の廃棄物と安全上同じ扱いができ、再生利用や処分が可能となります。地球環境にかかる負荷の低減が叫ばれている現代社会において、原子力発電所の解体などに伴って発生する廃棄物であっても、科学的観点から人の健康や環境への放射線による影響が無視できる物について、資源として有効に再生利用を行い、あるいは適正に処分を行っていくことは、我が国が目指す循環型社会の形成の考えに沿うものです。 今回の放射能濃度確認対象物(クリアランス対象物)は、使用施設等(ウラン取扱施設)から発生したものであり、金属くずを対象として5核種(U-232、U-234、U-235、U-236及びU-238)の放射能濃度の基準(クリアランスレベル)が「試験研究の用に供する原子炉等に係る放射能濃度についての確認等に関する規則(文部科学省令第四十九号)」(原子力規制委員会規則第十六号)において規定されている。 参考:原子力規制委員会より、「クリアランス制度」(リンク) リンク先→http://www.nsr.go.jp/archive/nisa/genshiryoku/haiki/kuri.html

計量管理と査察:

    核物質が核兵器に転用されていないことを保障するために「計量管理」と「査 察」が実施される。「計量管理」は事業者の責務であり、核物質の保有量、使用量を正確に測定・記録し国やIAEAに報告する。「査察」は国やIAEAの査察官によって実施され、計量管理が正しく行われていることを確認するため、実際に施設に立ち入って計量管理記録や核物質量を検査する。

鉱さいダム:

    鉱石から目的金属等を抽出した後の残渣(鉱さい)をたい積しておく施設。鉱さいたい積場ともいう。

国際核燃料サイクル評価(International Nuclear Fuel Cycle Evaluation):

    原子力の平和利用と核不拡散とを両立する方策を探るため、米国のカーター大統領の提唱により、1977年10月から2年余りにわたって開催された。IAEAの保証措置を基幹とすることで、核燃料サイクルの進展による核不拡散のリスクは十分に制御可能であると結論され、保障措置の改良、国際的制度の構築、技術的代替手段確立の努力の重要性が確認された。

国際原子力機関(IAEA:International Atomic Energy Agency):

    国連によって作られた政府間機関であり、原子力の平和利用を推進すると同時に、核拡散防止のための検証活動を行う国際的中央機関。

さ行

残柱式採鉱法:

    鉱石の一部を天盤の支えとして柱状に残して採掘する方法。

湿式ウラン製錬:

    硫酸等の溶液を用いて鉱石中のウランを溶かしだして抽出する方法。

捨石たい積場:

    坑道を掘削する過程で発生した、鉱床に到達するまでの岩石、土砂である「捨石」をたい積・保管しておく施設。

冗長化:

    システムの信頼性を高めるための手法の一つで、性能に余裕を持たせる方法や、予備の機械を待機させる方法等がある。

湿式一貫製錬法(PNC法):

    動燃事業団によって開発されたウラン鉱石の処理法の一つで、粗製錬工程と精製錬工程とを連続的に湿式で行うことで、ウラン鉱石からイエローケーキ(ウラン精鉱)を経ずに直接UF4を製造する方法。中間製品としてのイエローケーキを作らないで、工程が簡略化され、また、副原料の種類も少なくなる。

除染係数:

    転換工程での不純物除去性能評価をするため、原料UO3と製品UF6中の不純物濃度の比を工程内除染係数と定義した。

新素材胴遠心分離機:

    従来は金属製であった回転胴に、新素材を用いた遠心分離機。新素材胴は軽量で強度があり、金属胴よりも高速で回転させることができるため、分離性能が向上する。

線量当量(Sv:シーベルト):

    人の被ばくに着目した線量。吸収線量が同じでも、被ばくした臓器や形態によって、その影響が異なることから、生物学的な効果を考慮して導入された。

た行

堆積型鉱床:

    昔の河床等にたい積した地層中の分布するウラン鉱床。

滞留ウラン:

    プラントの運転終了後もプロセス内に保留されているウラン。

長壁式二段採掘法(スライシング法):

    掘削する鉱床を上下に大きくに分割し、一段づつ採鉱する方法。

DOP-1:

    Demonstration Operation Plant Unit 1の略:ウラン濃縮原型プラント第1運転単位を示す。

DOP-2:

    Demonstration Operation Plant Unit 2の略:ウラン濃縮原型プラント第2運転単位を指す。

な行

は行

比抵抗電気探鉱:

    大地に電流を流し、発生した電位差を測定することで、地下の比抵抗分布を求めて地下構造を解析する物理探査法。

不整合関連型鉱床:

    原生代中期の不整合面近くに分布するウラン鉱床。カナダ、オーストラリアに多くの鉱床がある。不整合型ウラン鉱床ともいう。

平衡等価ラドン濃度(Equilibrium Equivalent Concentration:EECRn):

    空気中に存在するラドン娘核種(Po-218、Pb-214、Bi-214及びPo-214)が、Pb-210になるまでに放出する全てのα線のエネルギーによって重み付けした放射能濃度(Bq/m3)。ラドンに対する法令値はこの平衡等価ラドン濃度で定義されている。

放射性降下物(フォールアウト):

    核爆発や原子力施設事故等によって空気中に放出された放射性物質は直接または降雨雪によって地上に降下する。これらを総称して放射性降下物(フォールアウト)という。

放射能(Bq:ベクレル):

    原子核がα線やβ線等を放出して、別の原子核に変化(壊変という)する能力。1Bqとは1秒間に1個の原子核が壊変することを示す。放射性物質の意味で「放射能」が使用されることもある。

ま行

メリーゴーランド方式固定床型イオン交換装置:

    イオン交換樹脂を充填した複数の樹脂塔で、吸着、溶離、再生の一連の工程を、時間差で実施する。見かけ上、各工程がメリーゴーランドのように複数の樹脂塔を順に移動していくように見えることからこう呼ぶ。

や行

ら行

ラジオラクソグラフ:

    鉱石の出す放射線で写真フィルムを感光させ、鉱物の分布を調べる方法。

ラドン:

    ラドンは希ガスであり、半減期が約3.8日あることから、呼吸で体内に取り込んでも、 呼吸によって容易に体外へ排出されるため、被ばく評価上あまり問題とならない。通常「ラドンによる被ばく」とは「ラドン娘核種による被ばく」を意味する。このため、法令の濃度限度もラドン娘核種濃度である平衡等価ラドン濃度によって定義されている。

両翼式採鉱法:

    坑道の両側で鉱石を採掘する方法。坑道の片側だけで採掘する方法を片翼掘削という。

六フッ化ウラン(UF6):

    常温では固体で無色の結晶。56.5℃で昇華し気体になるのでウランの同位体分離に用いられる。三重点は64.01℃。比重5.060。斜方晶系。酸素や乾燥空気とは反応しないが水と激しく反応してフッ化ウラニル(UO2F2)とフッ化水素(HF)が生ずる。 フッ化水素は激しい腐食性をもっており、生体への毒性も極めて強い。 従って、UF6 の輸送は通常固体の状態で行い、容器や取扱い装置は厳重な防湿と密封性が必要である。 核燃料サイクルにおいては、鉱石から精製されたウランはUF6 に転換されて濃縮され、さらに濃縮UF6 が核燃料の二酸化ウラン(UO2)に再転換される。 参考:「ウラン廃棄物の処分及びクリアランスに関する検討書」より リンク先→http://www.jaea.go.jp/04/be/documents/pdf/u-report.pdf

わ行

略語

SWU(Separative Work Unit、分離作業量):

    ウラン濃縮プラントの容量や濃縮コストなどを比較したり評価したりするために導入された総合尺度。分離機を通過することによって付加された価値として定義されている。流量や重量と区別するため、SWUを付しtSWUなどと表す。濃縮役務料金は、分離作業量(kgSWU)当たりの価格としてその単価が定められている。また、発電量と分離作業量との関係を極めて大雑把に例示すると、120tSWUの分離作業量が100万kW発電所の年間燃料取扱量に相当する。

MUF(Material Unaccounted For、不明物質量):

    帳簿在庫と実在庫との差として定義される。ウランの場合75kg(有意量)のU‐235で核兵器が製造可能なため、MUFが有意量を超えていないことが厳密に評価される。